買い物難民
買い物困難者
とよばれる、日常の買い物
に不自由している人
たちが増えてきている
Contents
増え続ける買い物困難者
経済産業省の調べによると
全国に700万人もいるそう
背景には、スーパーが高収益化を
狙い超大型化&過疎地域から撤退
などをしてきた影響もあります。
コンビニが自宅まで
惣菜や弁当を宅配してくれる
サービスもあります
しかし、セブンやローソン
の惣菜宅配サービスは、
あくまでインターネット前提
インターネットでホームページを
見ることなんて、高齢者にとって
かなりハードルが高いです。
そもそも、
インターネットの画面は
高齢者のことを考えて作られていない
ここ数年「ユニバーサルデザイン」
といって高齢者にも見やすい
ホームページのデザインなどが注目
されてきてはいます。
しかしほとんどのホームページは、
字が小さくて見ずらいですし、
紫と紺色、黒と茶色の違いがわからない
などの声を多く聞きます。
せいぜい子供や孫にスマホから
電話やメールを打つのがやっと。
そんな高齢者の方がインターネットから
惣菜や弁当の宅配サービスを
発注するのは困難極まりない。
電話で注文したくても、そもそもカタログ雑誌が
届くわけではないので、ホームページで
商品を選ばないと話になりません。
また、過疎地では自宅の近くに
コンビニやスーパーがない場合もあります。
ましてや冬季に積雪量が多い豪雪地帯などでは
高齢者が外へ出かけての買出しは、
転倒や遭難など生命の危険すら伴います
そんな買い物難民客のニーズに
答えているのが、
「移動販売」です
移動販売の強み
コンビニやスーバーの惣菜や弁当
の宅配サービスだと買い物に行かなくて
すみます。
しかし、実態は学校給食と同等くらいの
食事しか配給されません。
1か月も宅配弁当を食べ続けると
また同じメニューが出てくるので
飽きてしまう、と祖母も言っていました。
宅配弁当だと、夏場以外でも、
どうしても生ものは避けられます。
高齢者の方だって、
たまには新鮮な魚の刺身食べたいハズ
いちいち、子供にスーパー連れて行って
もらうのも気が引けるというのも
わかります。
といって、自腹でタクシーで買い物に行くと
片道数千円などの出費ではとても
継続するのは無理でしょう。
これらすべての問題を移動販売なら
クリアできます。
自宅玄関先まで移動販売車が
横付けしてくれるので、
足腰の悪いお年寄りには
大変ありがたいですね。
最悪、足腰悪くて家の外一歩
も出れなくても玄関先まで
商品を運んで選んでもらう
ことができます。
それに、宅配サービスで
ポーンと受け取るだけじゃつまんなくないですか?
買い物本来の楽しみとは、
自分で商品を見て、選んで、手に取って、悩んで購入する、
このプロセスが高齢者の方にとっては楽しみなんです。
足腰が弱ると行動範囲は必然的に狭くなるので、
買い物と言う、日常生活の小さな喜びが大事なのです。
そんな移動販売業界の中の先陣を切っているのが
移動スーパー
とくし丸
という徳島県を中心に2012年に
移動販売を始めて足掛け5年
いまでは全国に200店舗以上展開する
移動販売のパイオニアです
とくし丸のビジネスモデル
出典:全国の買い物難民を救う!驚異の移動スーパー(カンブリア宮殿 2015/09/17)
主な登場人物は3社。
スーパーがとくし丸に導入を依頼する。
依頼を受けたとくし丸は
販売代行パートナーを募集する。
販売代行業の審査に合格した
個人事業主は、とくし丸の指導・
研修を受けて、買い物難民へ
販売開始する。
とこんな流れになっている。
スーパーの現状
スーパーは売上をアップさせるのはもちろん、
地域貢献という役割も果たしている。
ただ、地域貢献といっても、
採算のとれない過疎地のスーパーなどは
閉店せざるを得ないことも多い。
そして、スーパーの閉店に伴い、
買い物困難者が増えてしまう。
また、売上が安定しているスーパーで、
地域貢献という形で、買い物困難者を
助ける移動販売をしたくても、中々
実現が難しい。
なぜなら、移動販売という形で継続的
に利益を上げるのは簡単ではない。
移動販売にチャレンジしても赤字続きで
撤退を余儀なくされるスーパーもある。
スーパーがとくし丸を導入するメリット
スーパーは、買い物困難客の救済のために、
新たに従業員を雇ったり、自動車を購入する
必要がないため、一気にハードルが下がった。
販売代行者が個人事業としてスーパーの品物を
売ってくれるため、スーパーのリスクも低くなる。
スーパーからとくし丸に払うロイヤリティも、
「定額制」だという。
定額制で月3万円のロイヤリティを払えば、
とくし丸の販売代行者が売ってくれれば売るほど
スーパーは儲かる。
売上高に%課金されないところがスーパーには
都合がよい。
とくし丸モデルのお金の流れ
お金の流れをまとめると以下のようになる。
※追記 売上報酬について。(2017/1/30)
月間売上高に対する掛け率は、ざっくり18%程度で、
下記のような計算式になります。
{ 対象期間の総売上金額-(対象期間の売上個数×10円)}×17% +(対象期間の売上個数×5円)
詳細について最寄の提携スーパーにお問い合わせください。
あなたが個人事業としてとくし丸販売代行パートナー
として参入するなら、できるだけ売上をあげ、
その売上高の%が報酬となる。
その報酬から毎日のガソリン代や自動車保険代などを
除いた額が手取り収入となる計算だ。
とくし丸の販売代行業
自分で身銭を切って、移動販売の車両や
仕入先のスーパー、販路となる買い物困難者の
発掘までやるのはハードルが高すぎる。
資金力や販売ノウハウ、仕入先との交渉など
多岐に渡る能力が必要だ。
その点、とくし丸の販売パートナーとなれば、
販売だけに専念できる。
販路の開拓や仕入先のスーパー選びなども
とくし丸が全面バックアップしてくれる。
ビジネス初心者が販売代行する場合は、
とても頼もしい仕組みだ。
とくし丸の販売代行者に向いている人
出典:Farmers Dating Website FarmersOnly Set To Increase Love In Canada
男前な人がよく売れるそう 笑
なぜなら、
お客さんの99%はおばあちゃん
おばあちゃんはやっぱりかわいい男の子が
好きなのだそう。
もちろん単なる外見だけじゃなく、
女性への接し方や思いやりや気遣いのできる
人が本当に信頼されるそう。
中には家に上がって「電球替えて」
「郵便出して」とか身内にしか頼めまない
ようなこともとくし丸の販売者に
頼むこともあるそうだ。
黒字を出し続ける秘密とは?
出典:静岡r288/長野r1/R152/長野r251ほか色々の報告。
事前の徹底した需要調査にあった。
販売エリアをしらみつぶしに回り、
家族構成や買い物状況を探し出す。
ただ単に地図で2Dで調査するにとどまらない。
1軒1軒、自動車で販売ルートを確認しながら、
インターホンを鳴らして訪問し、
直接、対話をして買い物困難者を特定する。
それもとくし丸の案内状やビラを手渡しするだけでなく、
「買い物に困っている点はないか?」
と確実に聞いて需要を探る。
そして、本当に買い物に困っている住民を
探し出し、それらの住民を線でつないで、
販売ルートを確立する。
1軒1軒歩くのは非効率的である。
しかし、歩くことで地図からはわからなかった
「まさか住んでるわけない」
と思う家をダメもとでノックすると、
中から高齢者の方が這いずるように出てきた
ことも何度もあるそう。
根幹にあるこのマインドを徹底した
需要調査こそが過疎地でも黒字を出し続ける
無駄のない販路を確立する秘訣なのだ。
ビジネスは現場の中にしか、
答えやヒントはない、という
原点に気づかされますね。
販売代行者の在庫リスクをゼロ
販売代行者は個人事業主。
自分の裁量でできてやりがいが
あるのは確か。
しかし、脱サラしたての
ビジネスの初心者が成功できるほど
生鮮食料品の小売業は甘くはない。
とくに生鮮食料品の販売で頭を悩ませる
のは廃棄率。
衣料や雑貨であれば1週間売れなくても
腐ることはない。
しかし、生鮮食料品、特にお刺身などは
鮮度が命。
時間の経過とともに
商品価値は低下してしまいます。
そのため、いかに売れ残りを減らし、
廃棄率を低下させるかが、継続して商いを
していくためには重要です。
通常、ビジネスの初心者がいきなり
小売業を営み、廃棄率を低減させるなどは
かなり難しい。
こういった在庫ロス問題を解決するために、
とくし丸では、移動販売で売れ残った商品は
スーパーに返却できる仕組みがある。
17時までにスーパーに戻れば、
売れ残りはスーパーで売って
もらえる仕組みになっているのだ。
そのため、販売代行者の
在庫リスクはゼロなのだ。
これならビジネスの初心者でも
安心して取り組むことができます。
300mルールで既存商店の商圏に入らない
既存の零細経営している商店(野菜や青果物など)
の商圏300m以内のお客さんには手を出さない
地元を盛り上げる、
共存共栄の信念に基づいている
10円上乗せルール
なかなか黒字化できない時に
思いついた苦肉の策だったらしい。
単純に価格表示より、
1品10円上乗せして買ってもらう
というルールだ。
本当に痛みをともなう問題を解決しているので、
お客さんも理解を示してくれる
「遠方からやってきてくれてガソリン代もかかるやろし」
「とくし丸が無くなっては困る。ガス代くらい負担しよう」
と地元の買い物困難者は非常に協力的だ。
広場や団地に集めると効率的では?
広場や団地まで歩いて来れる人は
そこまで買い物困難ではない。
本当に買い物困難な人は、
玄関先まで出てこれない。
実際に、訪問すると、
家の中を這うように玄関口まで
出てくる方もいるそう。
そのため、1軒1軒の玄関先、
必要に応じて家の中まで商品を
持ち込んで選んでもらうことが
大事になる。
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