映画マイノリティレポートで"画面に触れずにディスプレイを操作"していた「ジェスチャーインターフェース」という技術についてです。
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実は、もうすでに実用段階に入っています。
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X-BoxのKinectなどが一番身近でSFを疑似体験できる!?
KinectはMicrosoftから発売されているジェスチャーや音声認識によって操作ができるコントローラーです。
Kinectは、ゲーム機:X-Boxで遊ぶためのコントローラーが主な用途。
Wiiでは、リモコンを持った手を振ると、ゲーム上のキャラクターがラケットやバットを振る動作をしてくれました。
一方、X-box for Kinectでは、手に何も持つことなく、「あなた自身」の手や足の動作すべてがゲーム上のキャラクターで動かせます。
あなたが、素手でパンチを繰り出すとゲーム上のボクサーがジャブやストレートを繰り出してくれます。
あなたばサッカーボールを蹴るように足を振りぬくと、ゲーム上のサッカー選手がシュートを打ちゴールネットを揺らす。
そして、このように1人で遊ぶだけでなく、2人でボクシングやガンシューティングなども楽しめます。
0:40からは、カップルでボクシングゲームをやってる様子が写っています。
ゲームという仮想現実の世界で殴り合っていれば、お互いストレスをためずにすみ、しょーもないことで夫婦喧嘩やDVなどの問題も減らせるかもしれませんね 笑
ちなみにKinectは、単なるゲーム機のコントローラーとして娯楽用に使われるだけでなく、農業などにも転用されています。
従来の農業用センサーだと数十万円以上もするのに対し、Kinectはたったの25000円程度で高性能だと重宝されているようです。
関連記事:ゲーム用センサーの活用で、効率的な肥培管理が可能に
ポテチを食べながらネットサーフィンしてもキーボードが汚れない!?
ポテトチップスなどを手でつかんだ手でゲームやネットサーフィンをすると、マウスやキーボードやコントローラーが油でベトベトになるという経験をした人はいると思います。
この悩みを解決してくれる商品がLeap Motionという商品です。
出典:Introducing the Leap Motion
ディスプレイの前に置いたモーションセンサーの範囲内で、指先や手を動かすことにより、ディスプレイに触れることなく、ウィンドウやポインタを動かしたり、線や円を描いたりできます。
BetterTouchTool.appというアプリケーションをインストールすれば、特定のジェスチャーに対してコマンドを割り当てることができるようになります。
1本指で上・下・左・右へ移動する
2本指で上・下・左・右へ移動する
3本指で上・下・左・右へ移動する
5本指で上・下・左・右へ移動する
1本指で時計・反時計回りに小さな円を描く
2本指で時計・反時計回りに小さな円を描く
3本指で時計・反時計回りに小さな円を描く
1本指でタップする
2本指でタップする
3本指でタップする
5本指でタップする
ゆっくりと手をたたく
など細かい1つ1つの動きに、特定のコマンドを割り当てることができるようです。
このように"Leap Motion"と"BetterTouchTool.app"を併用すれば、お菓子の汚れが付いた手でマウスやキーボードに触れることなく、思うように操作できるようになります。
Amazonでも"Leap Motion"は3000円程度から買えます。プログラミングガイドなども販売されているので、独自のセンサー開発にチャレンジして腕を磨きたい人向けの環境もバッチリ用意されています。
腕輪を装着して自在にコンピューターを操る!?
肘近くの前腕部にバンドを巻き付けるだけで、腕に巻いたバンドが筋肉の動きを読み取り、画面に触れることなく自在にコンピューターを操ることができます。
出典:Myo Gesture Control Armband
0分33秒からは料理中にジェスチャーだけでディスプレイを操作する様子が写っています。
日常生活に応用するなら、料理中に両手が汚れているときに、Cookpadのレシピを確認したい場合などに便利そうですね。
基本的に"Bluetooth4.0"で接続している機器なら何でも操作でき、Kinectのようにカメラによる読み取りでなく、筋肉の動きを読み取ってくれるため操作対象がかなり増えるようです。
まだ開発中だけど…エアーキーボード
ひと昔前、エア芸なるものが流行りました
続いては、キーボードを実際にタイピングせずに、空気中でエアタイピングするだけで、キーボード入力ができるという"AirType"という商品です。
手のひらに指ぬきグローブ風のセンサーを取り付けるだけと準備も簡単。
出典:gest.co
0分28秒あたりから画面のコントラスト調整やタイピング、タップなどをする動きを見ることができます。
この製品は現在プロトタイプで、近日販売予定だとか。両手で358ドル(≒42000円、1ドル118円換算で)という価格でプレオーダー中です。
かっこいいけど腕が疲れる…!?
と、いろいろなジェスチャーインターフェースの製品を見てきました。
いろんな妄想は浮かぶものの技術的な問題で実現できなかったりするものもあるため、ジェスチャーインターフェース関連の製品は今後が楽しみですね。
ちなみに、ジェスチャーインターフェースを紹介するきっかけとなった「マイノリティレポート」で大画面ディスプレイを操作していたトムクルーズは、「腕が疲れる」という理由で、撮影中にたびたび休憩しなければならなかったそうです。
実際にkinectなどでやってみるとわかるのですが、心臓より高い位置に腕をあげて、動作し続けるのは結構疲れます。
実用化にあたっては、一見表面に出てこないような隠れた課題をも解決する必要がありますね。
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