さっきまで元気だったのに、急にキリキリとした痛みを腹部に感じるようになった・・・
胸がムカついて吐き気もするし、下痢でトイレに行く回数も増えた。
何か腐っているものを食べたのか?冷たいものを飲んだからか?または食べすぎ飲みすぎだったのか?
単なる風邪とは違うような気もするが、いったいなんの病気なんだろうか?
そんなときは急性胃腸炎の可能性を疑ってみるべきだ。
簡単に言うと、胃腸炎とは胃、小腸、大腸の粘膜に炎症がおこっていること。
わかりやすくポイントをまとめたので、医師の診断を受ける前にあなた自身でチェックしてみよう。
※筆者は医学系の専門家ではない。医療系の書籍やWebサイトなどを参照し整理したものであることご了承いただきたい。
Contents
急性胃腸炎の主な症状
出典:What are the symptoms of gastroenteritis?
急性胃腸炎の典型的な症状は、下痢、吐き気、嘔吐、腹痛などが突然起こる一過性の病気のことを言う。
一般的には、嘔吐は胃炎、下痢は腸炎の症状と区別できる。
症状にも、軽いものから重いものまである。
たとえば、下痢に関しては、少し便がゆるくなる程度から、軽い下痢や、ほとんど水のような便がでる重い下痢まで症状が分かれる。
通常、健康な大人なら症状は軽くすんでも、体力が落ちていて免疫力が低下していたり、高齢者や乳幼児だと、下痢や嘔吐で脱水が起こってしまったり、電解質バランスが崩れたりし、最悪のケースでは命にかかわることもあるので、甘くみてはいけない。
急性胃腸炎の原因は?
出典:Gastroenteritis : Definition, Causes, Symptoms, Diagnosis And Treatment
胃腸炎は人から人へと感染する、感染症だ。
感染経路は、感染者の便を媒介したり、食品の場合は加熱調理や殺菌が不十分だったり、感染性の微生物をもっている動物に触れたりした場合など様々だ。
胃腸炎の原因は、主に3つで、ウイルス、細菌、寄生虫に分けられる。
ウイルス性
このタイプは一般的に、夏より冬に流行すると言われている。
冬場の乳児の下痢・嘔吐症の約8割を占めるほど、よく起こる病気で、突然吐いたり、水のような下痢便をしだしたら要注意だ。
原因となる主なウイルスは4種類で、ロタウイルス、ノロウイルス、アストロウイルス、アデノウイルス。
これらのウイルスが小腸の粘膜の細胞に感染・増殖し、腸の表面で炎症が起こり、水分や電解質、糖質の吸収能力が低くなり、脱水症状などを発生させるトリガーとなる。
水様性下痢、嘔吐などを繰り返し、水分摂取ができない場合は、脱水症状が進むため重症になると意識障害を引き起こすこともある。
細菌性
ウイルス性と反対に、細菌性の症状は夏場に増えるという。
細菌性の下痢で多いのは、加熱が不十分だった鶏肉や牛乳などから感染する事例が多い。
また知名度の高い、サルモネラ菌への感染は、加熱が十分でなかった卵を食べたり、爬虫類などに触れることで感染してしまうとのこと。
大腸菌では、O-157(腸管出血性大腸菌)が有名で、出血性大腸炎の引き金となると言われている。O-157は、加熱不十分な牛肉や牛乳やジュース、汚染された水などが感染源となるとのこと。
寄生虫
主にランブル鞭毛虫と呼ばれる寄生虫が腸に寄生することで嘔吐、嘔気、下痢、体調不良を引き起こす。
寒い地域を中心に世界中に分布している。
この寄生虫がずっと腸の中にいると、栄養素を体内に吸収できなくなってしまう。
感染は、主に人と人の接触(デイケアセンターなどで多発)や、汚染された水を通じて生じる。
治療方法と食事で気をつける点は?
治療としては、多くの場合、ベッドで安静にし、水分を十分に補給するだけだ。
症状の重さによってや個人の回復力によって、個人差あるが、約2週間くらいで胃腸の炎症が完治する病気だと言う。
炎症なので即日治まるというわけにはいかないが、自然に炎症が治まったり、薬によって徐々に改善するイメージを持てばよいだろう。
発症中の食事や食べ物
発症中は胃腸が炎症を起こしているため、食べ物を食べて消化させるような負担はできるだけ減らした方がよい。
医師によっては、絶食を進められ、点滴をうけるよう勧められる場合もあるだろう。
基本的には、水分補給のために、電解質の入った経口補水液を飲むとよい。
炭酸飲料、お茶、スポーツドリンク、カフェインの入った飲みもの、フルーツジュースなどの刺激物は避けよう。
いずれも、胃腸をビックリさせないためにも冷蔵庫でキンキンに冷やさず常温で飲むのがよい。
症状がよくなってきたら
腹痛がやわらぎ、下痢や吐き気が減り、回復の方向へ向かってくれば、徐々に消化の良い食事から食べ始めてよい。
胃腸の負担を抑えるためには、少量を5,6回に分けて食べるのが胃腸の消化の負担が軽くなる。
例えば、1日3食の食べる量はそのままで回数を5回、6回に増やすということだ。
従来からシリアル、ゼラチン、バナナ、ご飯、すりおろしたリンゴ、トーストなどの刺激の少ない食べものがよいとされている。
唐辛子や山椒など胃腸に刺激の強いものは避け、消化のよい食べ物から食べること。
まとめ
・急性胃腸炎は、下痢、吐き気、嘔吐、腹痛などが突然起こる
・嘔吐は胃炎、下痢は腸炎の症状と区別できる
・胃腸炎の原因は、ウイルス、細菌、寄生虫の3つ
・通常、約2週間ほどで胃腸の炎症が治まる
・胃腸を刺激しない食べ物・飲み物を摂取すること
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