最近、「マインドフルネス」という言葉をよく聞くようになったがご存知だろうか?
名だたる世界的な大企業が続々とマインドフルネスを導入している。Googleやゴールドマンサックス、Facebookなどだ。
自己啓発セミナーの類や、メンタルヘルス対策ではなく、「仕事のパフォーマンスの向上」を目的にしているという。
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マインドフルネスとは何か?
マインドフルネスとは、一言でいうと
現在の「気づき」に集中している状態だ。
注意してほしいのは、「気づき」が”よい” ”悪い”などと判断をせず、非当事者意識であなたの考えや感情に気づくこと。
Mindfulness is a state of active, open attention on the present.
When you're mindful, you observe your thoughts and feelings from a distance, without judging them good or bad.
出典:psychologytoday
Mindfulness is the process of actively noticing new things
出典:Mindfulness in the Age of Complexity
横文字が並んだので、海外生まれのトレンドだと思うかもしれないが、マインドフルネスの起源は、禅の瞑想だ。
Mindfulness is a technique extracted from Buddhism where one tries to notice present thoughts, feeling and sensations without judgement.
出典:Mindfulness has lost its Buddhist roots, and it may not be doing you good
瞑想にストレス軽減効果があることは、以前より知られており、元はうつ病患者などの認知療法として医療分野で導入されてきた。
うつ病患者が、否定的な考えや感情に流されるのではなく、”よい” ”悪い”の判断をせず現在心に浮かんだありのままを観察し、うつ病の再発を防ぐために使われていたのだ。
近年は、医療分野だけでなく、ビジネスパーソンのストレス対処法のひとつとして取り入れられているという。
マインドフルネスにはどんな効果がある?
マインドフルネスは独自の呼吸法や姿勢などにより、拡散しがちな意識を「今この瞬間」の自分の体験、感情、考えに注意を向けて、現実をあるがままに受け入れていく。
出典:Mindfulnet: the mindfulness information website
心理的ストレスの軽減
近年は、日本で働くビジネスパーソンの元気がない。
若手は、日本や企業が成長していくイメージを持てないためモチベーションが低くなりがち。
また、ベテラン世代は、コンプライアンスやパワハラなどにビクビクしながら仕事をしている。
世界はVUCAの時代に突入しました。
V(Volatility)は、不安定
U(Uncertainly)は、不確かさ
C(Complexity)は、複雑さ
A(Ambiguity)な環境のこと。
まさに答えのない時代ですが、そうした環境でもビジネスパーソンは成果を出すことを強く求められ、心身を病みがちです
出典:PRESIDENT 2016.4.4号
このように、より情報が大量にあふれ、複雑さが増す世の中で、ビジネスパーソンの仕事負荷は増大する一方だ。
目まぐるしい環境の変化で、心身共に疲れ切ってしまう人も少なくない。
このようなビジネスパーソンの心理的ストレスを減らすひとつの手段がマインドフルネスの活用だ。
出典:Yoga & Mindfulness for Kids What 10 Years of Research Reveals
集中力や記憶力などの向上
マインドフルネスでは、自分自身の五感をフル活用し、自分の呼吸や目の前にあるものなど、「ひとつの対象物」に注意を集中させる。
このように「ひとつの対象物」に注意を集中させることを習慣化することで、集中力が向上する。
また、集中することが習慣化することで、脳内のネットワークが活性化され、記憶力、意思決定力といった認知能力が高まり、仕事のパフォーマンスが向上する。
発想力が上がりひらめきやすくなる
マインドフルネスのエクササイズ中に、次々にわき起こる「気づき」をありのまま観察していくこと。
目を閉じて、耳から聞こえてくる音、身体に感じた触覚、頭に浮かんだイメージなど「気づき」に次々に思考をめぐらすとよい。
この思考をめぐらすというエクササイズが、ひらめきや発想力を向上させるカギとなる。
例えば、ボーっとしているときに突然アイデアが閃くのも、過去のさまざま感情や記憶が瞬間的につなぎ合わさったことに起因する。
このような、過去の感情や記憶と、現在のイメージのつなぎ合わせが、うまくいく可能性があがり、発想力やひらめきやすくなるのだ。
感情のコントロールが上達する
エクササイズを続けていくと、自分自身を客観視することがうまくなる。
例えば、あなたが怒っているとき。
「私は怒っている」ではなく
「私は怒りを感じている」
と、自分自身を客観視しやすくなる。自分自身のことだが、どこか他人事のようなイメージだ。
このような非当事者意識を持つことで、自分自身の感情に一歩引いた位置から俯瞰することができ、感情のコントロールが上達する。
イライラしがちだった人は、次に怒り爆発しそうになった時、
「私は怒っている」と感じるのでなく、
「私は怒りを感じている」と心の中で唱えてみよう。
少し怒りが和らぐことを実感できるはずだ。
まとめ
・マインドフルネスとは、現在の「気づき」に集中している状態のこと
・心理的なストレスが軽減される
・集中力や記憶力などが向上する
・発想力が上がりひらめきやすくなる
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