「糖質制限すると痩せる」「糖質制限は即効性がある」などと聞いたことがあるある人も多い。
ごはんやパンなど糖質を控えるだけなので、カンタンに始めれるとは思う。
しかし、正しい知識がなく、糖質制限をしてしまうと、体脂肪を落とすばかりか、筋肉量まで減らせてしまい、痩せにくい体になってしまったりもする。
糖質制限の効果を出すために必要なことをまとめてみた。
Contents
炭水化物と糖質の違いは何か?
糖質制限とはいうが、そもそも糖質とは何なのだろうか?
よく言われる、炭水化物と糖質の違いなどがわかるようにまとめてみた。
ザッくりいうと、炭水化物というと、糖質(ごはん、パン)の他に、食物繊維(野菜、海藻類)なども含まれるのだ。
食物繊維はエネルギーとはならず(0Kcal)、水を吸ってカサを大きくして便性を改善したり、水に溶けて粘性を出し有蓋物質を吸着したりするのが目的だ。体脂肪を減らす際には、あまり考慮しなくてよい。
日常生活で何気なく口にしている糖質の量
炭水化物と糖質の違いがわかった。
では、私たちの1日の糖質の必要量はどれくらいだろうか?
■デスクワーク中心の30代女性の一日に必要なエネルギー量 1750kcal
1750kcal×0.6=1050kcal
1050÷4=262g(糖質1g=4kcal)
262gが1日に必要な糖質のエネルギー量ということになります。■デスクワーク中心の30代男性の一日に必要なエネルギー量 2300kcal
2300kcal×0.6=1380kcal
1380÷4=345g
345gが1日に必要な糖質のエネルギー量ということになります。
出典:糖質の必要量は一日どれくらい?糖の吸収を緩やかにする食事法と食品もご紹介します
生活強度にもよるが、成人では200g~300g超の糖質が必要になる。
この数字だけ見てもピンとこないだろうが、日常生活で普段食べている糖質量は、実際想像している以上にはるかに多い。
参考までに、メジャーな食品の糖質量をあげると、
コーラ 500ml 1本 糖質65g
うどん 1杯 200g 糖質42g
カレーライス 1杯500g 糖質150g
となる。わかりやすく糖質4gを角砂糖1個に例えると、
こうやってみると、かなりの量の糖質を口にしているのが理解できるだろう。
うどん + カレーライス などのランチをとると、1食で糖質200g近くとってしまうことになる。
成人の1日の摂取量200g~300g超なんて、あっという間にオーバーしてしまう。
特に、外食が多いとどうしても糖質量は多くなりがちだ。
体脂肪が増えるのは脂質ではなくて糖質が原因?
先ほどから、私たちが日常生活で糖質をとり過ぎていると警告しているが、その理由は、
体脂肪が増えるのは脂質ではなくて糖質が原因だからだ。
脂肪分たっぷりの食事をとっているよりも、糖質たっぷりの方が体脂肪が増えやすいのだ。
その仕組みを順を追って説明しよう。
糖質(米やパン)などは、胃や小腸で消化されてブドウ糖などに分解される
出典:中外製薬 ホーム > からだとくすりのはなし > からだのしくみ > 小腸
体脂肪が増えるしくみ
人間が太る仕組みはこのようになっている。
基本的に「タンパク質」「脂質」を摂取しても、インスリンが分泌され、体脂肪になることはない。
摂取カロリーは一定で炭水化物の割合を減らすのが正しい糖質制限
糖質制限=カロリー制限、と誤解を受けがちだ。
しかし、摂取カロリーは減らさない
ということは覚えておいてほしい。
カロリー制限して、炭水化物もタンパク質も減らしてしまうと、摂取カロリーを減らすと、体脂肪と一緒に筋肉量は減ってしまうからだ。
エネルギー総量は、現在と同じで、炭水化物(糖質)量だけを減少させる。
その結果、エネルギー総量に占める、タンパク質や脂質の割合は増えてもよい。
どれくらい糖質を減らせばよいか?
数字で管理しなくともよい。
実際に、体脂肪率を極端に減らしているモデルや、ボディビルダーでも、厳密にカロリーや糖質量を数字で記録して管理している人はほとんどいない。
まずは、できるだけ糖質(ごはん、パン)などを減らす
という基本指針さえ頭に入っていればOKだ。
その上で、日常生活で無理のない範囲で糖質制限していこう。
一番効果的なのは、1日3食な中で、1食だけでも完全に糖質量が0(ゼロ)に近い食事をすること
1食でも完全に糖質を絶つと、その1食はインスリンの分泌がほとんどなく、糖質を筋肉や肝臓中にグリコーゲンとして、そして体脂肪として取り込む活動がなくなる。
そのため、筋肉中や肝臓中のグリコーゲンが優先してエネルギーとして消費され、その次に体脂肪がエネルギーとして消費されやすくなるのだ。
しかし、どうしても外食や付き合いでの飲み会などが多く断れない場合は、1食の糖質を0にすることはあきらめてもよい。
毎食、毎食の糖質量を減らしていけばよい。
飲み会などでは、ラーメンやチャーハン、焼きそばなどの糖質の多い炭水化物は避け、食物繊維の多い野菜類、肉や魚介類などを中心に摂取するとよい。
また、アルコールも、ビールやワインなどよりも、焼酎やウイスキーなどできるだけ糖質含有量の少ないものを飲むと糖質量を抑えることができる。
まとめ
・炭水化物は、糖質と食物繊維に分けられる
・食物繊維はエネルギーはない(0kcal)
・体脂肪を減らすためには糖質を制限する
・1日の成人男性の糖質必要量は、300g前後
・1日の成人女性の糖質必要量は、250g程度
・私たちは日常生活で糖質をとり過ぎている
・体脂肪が増えるのは脂質ではなくて糖質のとり過ぎが原因
・摂取カロリーは一定で炭水化物の割合を減らすのが正しい糖質制限
・糖質制限は、数字で管理せず、現在よりも少しずつ糖質を少なくする程度から始めるとよい。
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