2015年4月5日に放送された「ワイドナショー」

今回は顔ぶれが、豪華。ビートたけし、松本人志、中居正広と超スターが勢ぞろいです。

ニュースはあくまでもネタふりで、たけしさんの個人的な話が圧倒的に多かったです。

しかし、自慢話系の話はいっさいなく、おなじみのコマネチネタのルーツや、お笑いのルーツがアメリカから日本に持ち込まれた経緯などを話しています。

また、フライデー襲撃事件やバイク事故などのネガティブな話題も、
自虐話としてユーモラスに語っているため、不快な気持ちにはなりません。

ニュース/報道番組の仕事での心構え

「本質はつかない。本質つくと政府などから圧力かかってくるから。
野球に例えると、ジャストミートせず、空振りもせず、ファールチップする感覚」

という発言が勉強になりました。

実際、本番組でも単に真っ向から批判や提案をするでなく、
ユーモアでお茶を濁した提案などが印象的でした。

たとえば、まだ記憶に新しい２０１５年３月２４日にドイツＬＣＣ航空機が墜落したニュースでは、乗客の乗組員への不信感が話題になった。

そこでのたけしさんの発言は、

「昔は機長と副操縦士以外に機関士、航法士、通信士が必要だったが、今は機長と副操縦士だけ」

と自動化が進み、運転要員が削減されている現状を踏まえ、

「乗客がいる待合フロアなどに機長と副機長があいさつして顔を見せるとか」

と乗客の不信感を消す方法を提案していました。

またＬＣＣは他の大手航空会社より低賃金で、労働量は多いという過酷な環境でパイロットがうつ病になりやすいという話題に対しても、

「機長のアナウンスで、たった今、き、気流の関係で、ゆ、揺れておりますって、オメーが揺れてんだよ！」

とパイロットにはいつでも平常心でいてほしいことを暗に意図したユーモアな発言。

さらに、出演者の意識がうつ病にフォーカスし始めると、

「うつも嫌だけど、いきすぎたポジティブ病も困るよな。気分によって、今日はハワイに寄り道しよう、高度をどんどん上げて大気圏突入しようとか」

と、うつの話題から話題転換をはかるためのユーモア発言をしていました。

ここらへんの頭の回転の速さは見習いたいものです。

バイク事故で顔が変形した真相とは!?

さらに、うつ病の話題から更年期障害や仕事する気にならないときはあるか？

のような話題になったときに、たけしさんがバイクで事故る前は
うつだったと切り出しました。

これは1994年にたけしさんが原付バイクで事故を起こして重傷を負った事故です。

事故後の記者会見です。

この顔でも逃げずにテレビの前に立つ勇気はすごいです。

「たけし軍団がブレーキにしかけしたんじゃ」

「このまま顔がゆがんで悪いやつになりたい」

とユーモア飛ばせるのは、たとえ自分がどんなみじめな状態でも人を笑わすことができる、というたけしさんの芸人としての覚悟を感じました。

この件で、事故やら入院生活の話でスタジオの雰囲気がネガティブに流れた際も、

「顔面陥没して側頭部から金属ボルトを入れていたが、麻酔かけて抜くとき、おでんの気持ちがわかった」

「入院生活で検尿が面倒くさくなり、オロナミンCをいれたら、医者から怒られた」

と最後はユーモアで締め、スタジオの雰囲気をリセットしていました。